お局塚(おつぼねずか)  南あわじ市伊加利 多摩山

お局とは平家物語の小宰相(こざいしょう)の局である。

彼女は宮廷に仕え禁中第一の美人と言われた。

平清盛の甥 通盛に見初められ目出度く結ばれたが幸せもつかの間

ほどなく平家没落の悲運に遭わねばならなかった。

寿永3年(1184年)一の谷の合戦で平家の大将であった夫 通盛は湊川付近で討死。

屋島に落ちてゆく軍船の中で悲報を聞いた彼女は悲しみのあまり、小鳴門海峡に身を投げ19歳の花の命を絶ったという。

彼女の遺体は潮の流れにより対岸淡路島の阿那賀付近に漂着。

地元の人や従者7人により海岸から離れた伊加利 多摩山に手厚く葬られた。

従者7人の墓もお局を守るように隣に並び静かに眠る。

今も地元の人により大切に守られ供養されて花が絶えない。

お局塚

従者の墓 7基ある。